ミヒャエル=ハイドンの交響曲ト長調にモーツァルトが序奏を付けたように、モーツァルトはヨーゼフ=ハイドンの弟、ミヒャエルと親交が深かったようです。
この曲はモーツァルトがウィーンに移り住んでから1783年にザルツブルグに戻った時の作品で、当時、ザルツブルクの大司教コロレドがミヒャエルに ヴァイオリンとヴィオラのための二重奏曲の作曲を依頼していたのですが、病気になって作曲ができなくなってしまったため、急遽モーツァルトが代わりに作曲 した2曲の2番目のものです。
なお、第1番はインターナショナル・ミュージック社のパート譜を使用しましたが、今回はディジタル版モーツァルト全集のスコアを主として使用しました。
第2楽章のモーツァルト全集版にはディナミークの指定がないので、参考に使用したインターナショナル・ミュージック社のパート譜にはジョルジョ=ゲ ディーニのカデンツァが付いています。ゲディーニは1965年に没していますので著作権の関係でカデンツァはここでは使用していません。
第3楽章の変奏曲はテーマのアンダンテ・グラツィオーソと第6変奏の前半がアレグレット、後半の8分の3拍子の部分にアレグロの指定がありますが、ほかの部分には速度指定がありません。適宜速度変化をさせてみました。
なおディジタル版スコアでテーマおよび第6変奏前半までが2分の2拍子になっていますので、アンダンテやアレグレットにしては速いと感じるかもしれませんが、故意に速くしているわけではありません。
また8分の3拍子の部分以外は繰り返しを省略しました。繰り返しをお望みの方はmusデータのセミコロンが行頭で縦に2行分並んだ部分から次の同様の部分までをコピー&ペーストしてください。その際オクターブ上下してしまう箇所があるかもしれないことをお忘れなく。
その際、第4変奏では82小節の3拍目がヴァイオリンはb音とd音の8分音符+8分休符、ヴィオラはb音の4分音符になって繰り返します。また第5変奏では98小節の2拍半目、ヴィオラは8分音符で90小節の2拍半目に戻ります。
midファイル | musファイル |
---|---|
全曲 | 全曲 |
第1楽章 アダージョ−アレグロ 変ロ長調 | 第1楽章 アダージョ−アレグロ 変ロ長調 |
第2楽章 アンダンテ・カンタービレ 変ホ長調 | 第2楽章 アンダンテ・カンタービレ 変ホ長調 |
第3楽章 変奏曲 | 第3楽章 変奏曲 |