ハイドン 十字架上の7つの言葉






フランツ=ヨーゼフ=ハイドン(1732〜1809)が1786年、エスパーニャのカディス大聖堂の依頼でオーケストラ曲として作曲したのが「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」(正式名「我々の救い主の十字架上での最後の7つの言葉」)です。

第1、第2、第7の言葉はルカ、第3、第5、第6の言葉はヨハネ、第4の言葉はマルコの、それぞれの福音書の記載にあります。

春分の後の最初の満月の次の日曜日をキリスト教は復活祭として祝いますが、その2日前を聖金曜日としています。カディス大聖堂はこの日の礼拝にキリストの最後の7つの言葉を読み、祈る時の音楽を依頼してきたのです。

ハイドンはオーケストラ版の翌年には弦楽四重奏版に編曲。1795年には他人がカンタータに編曲したものに手を加えてオラトリオ版に編曲しています。

曲は序章とそれぞれ7つの言葉に対応した楽章が緩徐曲でできていて、最後にキリストの死の時に起きた地震を表すプレストの曲で締めくくっています。

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全曲 全曲
序章 序章
第1ソナタ「父よ!彼らの罪を赦したまえ」 第1ソナタ「父よ!彼らの罪を赦したまえ」
第2ソナタ「おまえは今日、私と共に楽園にいる」 第2ソナタ「おまえは今日、私と共に楽園にいる」
第3ソナタ「女性よ、これがあなたの息子です」 第3ソナタ「女性よ、これがあなたの息子です」
第4ソナタ「わが神よ! 何故私を見捨てたのですか?」 第4ソナタ「わが神よ! 何故私を見捨てたのですか?」
第5ソナタ「渇く!」 第5ソナタ「渇く!」
第6ソナタ「果たされた!」 第6ソナタ「果たされた!」
第7ソナタ「父よ! あなたの手に私の霊を委ねます」 第7ソナタ「父よ! あなたの手に私の霊を委ねます」
地震 地震

2015/03/03

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